不同視(ふどうし)
片目だけ視力が悪いことを眼科的には不同視(ふどうし)と呼びます。
いわゆる「ガチャ目」というやつです。
診断基準
眼鏡レンズの度数値で「D(ディオプトリー)」となっている数値を左右で見比べ、2D以上差があると不同視とされます。
この値が大きいほど不同視の程度も重いことになります。
視力と屈折度の違い
視力 1.0や0.7など、どのくらい小さい文字やランドルト環を読めたかを数字で表す。同じ度数でも人によって視力は変わる。
屈折度 眼鏡の度数。単位はD(ディオプトリー)。数字が大きくなるほど度数は強い。
簡単なセルフチェック
①右手で右目を隠し、3メートル先の物を見る
Menicon Miru https://www.menicon-shop.jp/takamatsu/2019/11/post-1502.html
②右目を開け、今度は左目を隠して同じ物を見る
③最後に両手を離し、両目で同じ物を見る①と②で左右の目の見え方が大きく変わったと感じるなら
左右の視力が異なっている可能性があります
不同視の代表的な症状
左右の見え方にちがいが出るだけでなく
目の使い方にも差が出てきます。
結果見やすい方の目を酷使するので眼精疲労に繋がります。
また、頭の向きや身体の向きにもクセがでてきます。
(見やすい方の目を少し前にする。左目が悪ければ、右目を少し前にといった姿勢。)
そうすると、肩こりや首こり、頭痛などにも繋がります。
脳の左右差にも関わり、集中力に悪影響が出たり、疲れやすくなったり、バランおうス感覚にも影響します。
不同視の治療法
一般的にはメガネやコンタクトレンズでの視力矯正が行われます。
左右の屈折度の差が大きい場合、レンズの「プリズム誤差」という
左右の瞳に入る像の大きさの違いで、左右の像を1つにまとめる「両眼視」
が大変になります。
そのため、不同視の左右差が大きい場合、コンタクトレンズでの視力矯正が一般的です。
視力を改善させる治療法としてレーシック手術、ICL手術があります。
予防としてオルソケラトロジー、低濃度アトロピン点眼がありますが、エビデンスはまだ無いようです。
日本弱視斜視学会 https://www.jasa-web.jp/general/myopia
不同視の原因
左右の眼で使う頻度が違ったり、どちらかの眼に依存するような生活を送っていると、眼の屈折度数に違いが生じ、眼の調整機能が正常に働かなくなり、左右の眼でバランスが崩れてしまいます。
東京都内大学病院眼科勤務医 渡辺眼科医 https://medicommi.jp/46404